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共存と独立
前回のエントリーについて、詳細がわかってきました。

auのキャンペーン紹介サイトによると(アクセス方法はこちら)、
本のことを「知る」「買う」「読む」がケータイでできる総合サイト「EZ Book Land!」が4月21日にオープン!

どうやらEZ Music!と同じように、au Recordsの書籍版au Booksというサイトを同時に立ち上げ、電子書籍と紙の書籍の両方を検索&購入できる総合サイトになるようです。
総合サイトを立ち上げることで、電子書籍への理解を出版社に促すこともできるかもしれません。ある意味、紙の書籍との共存をKDDIは選んだ、とも言えそうです。
電子書籍が印刷物の売上を侵食するのかどうかを確かめる良い材料ができるのではないか、そして確かめた結果如何では出版社が書籍の電子化に積極的になる可能性もあるのではないかと思います。

一方で共存とは全く違った動きも発生しています。
「出版の危機を救え」――金太郎、ネット配信に挑む
「サラリーマン金太郎」の新作がネットで登場する。作者の本宮ひろ志さんは「出版界から干される覚悟」で楽天と直接契約をし、ネット向けに新作を書きおろした。

こちらは出版社は全く関わらずに展開していく模様。現在の出版界における革新のなさに漫画家、本宮ひろ志さんが自身が抱いた危機感を直接楽天の三木谷社長にぶつけて実現させたとのこと。
本宮さんと楽天という強力なタッグで行なう、ということに大きな意味があるのだと思います。
実は作家さんの書き下ろし作品を電子書籍で展開というのは既に行なわれています。かなり有名な作家の方もやっているのですが、なにぶん配信会社の知名度の低さが足を引っ張っていました。
今回の本宮&楽天電子出版というニュースはテレビのワイドショーでも取り上げられており、電子書籍そのものの認知度を押し上げる可能性も秘めているかもしれません。
本宮さんの熱意が他の漫画家だけでなく出版社を動かすことも大いに考えられます。

共存と独立、手法は全く異なるものですが、どちらも出版界を揺るがす出来事に違いありません。今後の出版界の動きに注目しましょう。
by masaki_graffiti | 2005-04-12 05:16 | 電子書籍について


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