ふきだしは不必要?
eBookSpotより
シャープが電子書籍フォーマット「XMDF」をコミック対応に、まずは「北斗の拳」から
SHARPホームページより
ニュースリリース

SHARPホームページのニュースリリースより引用:
■ 主な特長

1.携帯電話でも高速表示ができる電子書籍フォーマット「XMDF」に準拠

2.携帯電話でも快適に読書ができる字幕のような“横組み表記”を採用

c0069890_21425382.jpg シャープが開発した電子書籍フォーマットXMDFがコミックに対応。セリフを表すふきだしは映画の字幕のような横組み表記に。原作でふきだしに隠れていた部分は作者監修の下、新たに描き起こした、とのこと。
 au端末のコミック型電子書籍ビューワは既にComicSurfingというものがあります。現在EZブック(au端末で読む電子書籍)はコミックのほうが人気があることの表れでしょうか。まさかシャープがComicSurfingに対抗してくるとは予想してませんでした。

 しかしながら、この「横組み表記」には甚だ疑問を感じます。ご存知のとおり漫画のふきだしの形というのはキャラクターの感情を表すものです。同じ「さあ、立て」というセリフを、単に楕円のふきだしに書かれた場合、ふにゃふにゃとした曲線のふきだしに書かれた場合、破裂したような形のふきだしに書かれた場合、それぞれでキャラクターが持つ感情のニュアンスが違ってくることは周知のとおりです。
 もちろん、ストーリーの前後である程度の予測はつくこととは思いますが、例えば章の始め、あるいは終わりなどで突如場面が切り替わり、画面には風景が大きく描かれ、複数人のキャラクターが小さな影で描かれていて、会話が展開する───といった場面は割と目にするものと思います。こういうシーンで吹き出しではなく字幕だけとなると非常に味気ないものになりそうだと予想します。
 また、ふきだしの形が作者により異なることも読者は無意識のうちに認識しているものでしょう。そういった味わいがないのも寂しいものです。

 「横組み表記」のメリットもいくつか考えられます。ComicSurfingの場合、ふきだしは画像として記録されています。また、携帯電話の小さな画面でも読みやすいよう、フォーカスされると拡大表示されるものもあります。すると拡大表示分の画像も別に記録されていると予想されます。この「ふきだし分の画像」が全てテキストに書き換えられて記録されるのですから、一話あたりの容量が削減できる、あるいは、一ファイルあたりにたくさんの話を盛り込むことができる、という可能性もあるでしょう。
 また、一画面に複数のふきだしがあるような場面でも、各ふきだし画像の拡大/拡大解除を繰り返しながらフォーカスが移っていくComicSurfingとは違い、字幕テキストがどんどん書き換えられていくわけですから、動作もきびきびとしたものになるかもしれません。まぁ、これは製品を一度試してみないことにはわかりませんが。

 願わくば同じ作品でXMDF版とComicSurfing版の両方が用意されるのが望ましいと思いますが、そういうわけにはいかないのでしょうね。
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by masaki_graffiti | 2005-07-05 22:52 | 電子書籍ニュース(au)


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