カテゴリ:電子書籍について( 9 )
携帯電話で雑誌やカタログもありかも?
eBookSpot
電子書籍型コンテンツ配信システム「RealRead」、Googleで全文検索が可能に

RealRead
>> RealReadご利用及び検討事例
■カタログ

※JavaAppletが動作可能なブラウザが必要

 これ、なかなかよくできています。PDFデータを基にレイアウトやフォント情報を損なわずWEBブラウザで読める電子書籍です。将来的にはこういう形態で雑誌が刊行されて、データとして必要なページだけ印刷する、といったスタイルで読まれるかもしれません。段階的なズームアップができないので、ポイント数の低い文字はちょっと読みづらいところもあります。そういう意味では若干改善が必要かと思います。

 こういった形態の雑誌を携帯電話の電子書籍でもできないものかと思っていたら、こんな記事が↓

ITmedia
超高速ズームとスクロール。Picselの技術使ったフルブラウザ

 すでにこの描画エンジンを使ったドキュメントビューアが携帯電話に搭載されることも予定されてるそうなので、携帯電話の電子書籍にももしかしたら新風が吹く可能性もあるかと。それにしても上記URLにある動画、きびきびとした動作が圧巻です。

 PDFファイルをPCで読むときに、自分の読みやすいよう倍率変更して、マウスドラッグやユニバーサルスクロールで上下左右にスクロールさせながら読むのは結構骨が折れます。ComicSurfingのように予め指定された範囲に自動的にスクロールするほうが携帯電話では操作しやすいかもしれません。

 将来的にPDFのようなデータでケータイ版電子書籍が配信されるかどうかはまだわかりませんが、「はい、PDF見れますよー」というだけの芸のない配信ではなく、携帯電話での操作、閲覧性などにも配慮したものが出てくることを期待します。個人的には先の描画エンジンがComicSurfingに搭載されるのが一番スマートのような気がしますが・・・。
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by masaki_graffiti | 2005-06-07 05:20 | 電子書籍について
ΣBook・LIBLIeの足かせは本??
ITmedia:
「電子書籍」はどこまで来たか

という記事を読んで。

 上記の記事では電子書籍専用端末(ΣBook、LIBLIeなど。以下専用端末)について多く書かれているのですが、その普及の足かせはあまりに本を再現しすぎたことにあるのではないかと思いました。その理由と専用端末の行方についてケータイ版電子書籍と絡めながら書きたいと思います。

 このエントリーでは、専用端末よりもケータイ版のほうが普及しているという前提で話を進めます。この前提はかなり私の感触によるところも大きいのですが、まず端末のユーザー数がケータイのほうがはるかに多いこと、また、各種マスコミから「ケータイで読書する人が増えている」といった報道がいくつかされていること、そしてケータイ向け電子書籍サイトが後発のものも少しずつ増えていることから、ある程度の市場見込みと普及がなされていると判断しました。

 ケータイ版電子書籍は、紙の書籍と比べれば画面が小さい。機種によっては文字がなめらかでない(アンチエイリアスされていない)。読み進んでしまうと後戻りがしにくい・・・などなど、読書を快適に行なうための機能としては欠点だらけです。
 しかし、逆に言えば「読書できるデバイス」として最低限のことはクリアできているデバイスである、と言うこともできます。そこに「すぐにネットに接続して書籍を購入およびDLできる」「バックライト液晶で寝床でも読める」「電車内など立っていても吊り輪につかまりながら片手で読める」「手を離しておいていても紙書籍のように閉じたりしない」「何冊も持ち歩くことができる」などのこれまでの紙書籍にはなかった細かい付加価値が付くこと、また紙書籍の数少ない欠点を補うことで(きわめてニッチかもしれないけれど)紙書籍が補えなかったユーザー層を得ることができた(と断言するほどは普及していませんが)と思います。もちろん「もともと普段から持ち歩いていたものだから邪魔にならない」というメリットも普及を促したことでしょう。
 “読書するための機能”(視認性、閲覧性など)が著しく紙書籍より劣っているのは明らかですが、本と接しにくい環境でも読書ができるようになった、というところが大きい。だからこそ紙書籍を愛する人たちとはまた別の人たちのなかで、ある程度の普及をなしえたのではないでしょうか。

 その一方で専用端末ですが、こちらは電子機器で実際の本を再現する、ということを強く意識して作られたものです。そうしますと、機能面で紙書籍を上回る部分よりも「だったら紙書籍でいいじゃないか」という紙書籍と同等の部分が多くなるような気がします。仮にその機能面の優劣は置いておいたとしても、紙書籍に近い形状・大きさ・重量・扱いやすさなどから、どうしても紙書籍との間でユーザー(消費者)を奪い合う関係になりがちだと思うのです。そうすると紙書籍の良さを知る人たちを電子書籍へ振り向かせるのは容易ではない気がします。

 では専用端末に生き残る道はないのでしょうか。そのひとつの答えが冒頭の記事にあると思います。「乱読消費者向け中古市場対策」「図書館対策」です。詳しくは冒頭に紹介した記事を読んでいただきたいですが、版元へ効率的にお金が入るという意味で非常に意義が大きいと思います。

 やはりネックは端末価格でしょう。ΣBook、LIBLIeともに3~4万円もしますから、本好きな方から見れば「そのお金あったら何冊の本が買えるんだ」と言われてしまいそうです。

 せめてニンテンドーDSくらいの値段であれば、比較的手ごろかなとも思えるのですが・・・そういえばニンテンドーDSも見開き二画面でした・・・なんでも将来的にネットと繋げられるようにするとか・・・ニンテンドーDSを開いて90度回転させると文庫本のようにも見えます・・・・・・妄想はこのくらいにしておきましょう。おしまい。
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by masaki_graffiti | 2005-06-02 04:50 | 電子書籍について
とりあえず一度読んでみてよ
いろんなブログを覗いていたら、コシヌケ1040さん「コシヌケな御意見番」ケータイで読書というエントリーがあって、
ケータイWatchのアンケートコーナー「けーたい お題部屋」で、「ケータイで電子書籍、読みたい?」という質問に対し、回答者の48パーセントが「興味が無い」、27%が「たまになら読みたい」、25%が「ぜひ読みたい」と答えた。回答者数は383。
・・・との記事が。先週ケータイWatchでこのお題が出てたことは知っていたのに、結果を見るのを完全に忘れていました。

 このお題を見たとき「ケータイで書籍を読んだことがある人はどのくらいいるのだろう?」と思いましたが、案の定、未体験でアンケートに答えた人も少なくなかったようです。

ケータイWatch けーたいお題部屋:【先週のお題】 ケータイで電子書籍、読みたい?より一部抜粋
■ 興味がない

●画面が小さすぎ。しょっちゅうスクロールしなきゃいけなくてめんどくさそう
●携帯の小さな画面ではあまり読む気にならないし、なにより「本を読んでいる」という実感が薄そうだから。
●著作権の関係で使い勝手が悪そうだから。
●画面からの文章は頭に入ってこない感じがします。やはり紙じゃないと。
 「読んだことはないけれど、とりあえず推測で」という回答が目立ちます。このあたりは、無料版だとかサンプル版をユーザーに体験してもらえるよう、キャリアないしコンテンツ会社に宣伝などの努力がほしいところです。

 ケータイ版電子書籍を語ると必ず「画面が小さい」という欠点が指摘されますが、たしかに読点をつなぎ目としてひたすら続く長文を小さな画面で読むのは少々苦労を伴います。

 しかし、この小さな画面にもひとつメリットが感じられます。それは、紙書籍だと文字の大きさですとか、見開き2ページにどのくらいの文字数があるかで、その本の内容が平易であるのか難解であるのかを読む前に判断してしまうことがあると思うのです。

 ケータイ版電子書籍だとそういうことはありません。文字の大きさは任意で変更できますし、自分の読みやすい文字の大きさにしてしまえば、一画面あたりの文字数はどの書籍でも同じになります。よってどんな内容の書籍であれ、臆することなく読み始めることができると思います。

 とはいえ、いまのケータイ版電子書籍には他にも数々の問題があります。そのなかで私が特に気になるのはラインアップ価格です。
 私自身は紙書籍の最新刊をすぐに電子書籍化する必要はあまりないように感じます。最新刊に飛びつくのはやはりもともと読書習慣が身についている人であり、そういう方は書店にちゃんと行くからです。それに「紙の本は、発行部数が増えて一定のコストを上回ったときの利益率が極めて高い」という話もあるので、出版社側が新書の電子化に消極的なのも理解できます。
 しかし、文庫化されたものについてはもっと電子書籍化されてもよいのではないかと思います。また、一部の電子書籍が紙の文庫よりも価格が高いことが不思議でなりません。価格が気になるというのはこのことです。安いに越したことはないですが、せめて文庫と同価格までに抑えてもらいたいもの。

 上記お題部屋の「たまになら読みたい」「ぜひ読みたい」の理由を見ていると眠っている市場は決してニッチなものではなく、案外大きいのではないかと思います。
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by masaki_graffiti | 2005-05-14 05:35 | 電子書籍について
EZ Book Land! 雑感(後編)
 EZ Book Land!とEZ Music!を比較する上で、まずEZ Music!の概要から。

 KDDIのニュースリリース:EZ「着うたフル™」の提供について〈別紙1〉より
サービス内容
「EZ Music!」は、EZ「着うた®」やEZ「着うたフル™」対応サイトが提供する多くの楽曲の中からお好きなアーティストの楽曲を簡単に検索し、そのままダウンロードすることが可能な音楽ポータルサイトです。
「楽曲検索」では、アーティスト名からお好みの楽曲を簡単に検索し、ダウンロードページまでアクセスすることが可能です。
また、「EZ Music!」の提供開始に伴い、KDDIは、携帯電話事業者で初めて、自社によるCDのオンライン販売を開始します。専用サイト「au Records」を開設し、「EZ Music!」から簡単にお好みのCDを購入できるシステムを構築することで、携帯電話を通じて音楽を総合的にお楽しみいただける環境を実現します。これに加えて、音楽関連の最新情報やCDセールスなどのランキング情報を提供 するなど、音楽をより幅広く身近にご利用いただけます。

サービスイメージ
c0069890_1129711.gif

 サービスイメージの6コマ目を見て頂くと、少々見づらいですがオレンジ色っぽいボタンが3つ表示されています。このサイトはFlashで構成されていて、図のようにフォーカスされた曲において、左からそれぞれ「着うた」「着うたフル」「CD購入」というボタンが表示されます。つまり一つの検索窓からこれら3つが同時に検索できるのです。

 またFMチューナー搭載端末や、チューナーがなくとも「EZ FM」という無料BREWアプリ(一部機能有料)があれば、放送中の曲名を知ることができ、そこから着うた・着うたフルを検索することが可能です。EZ Music!へジャンプしてCDを検索・購入することもできます。


 こうして見てみますと、EZ Music!はユーザーが着うた・着うたフルへアクセスすることが容易になっていて、物販はそうしたデジタルコンテンツよりは下のレイヤーにいることがわかります。これもやはり「au Records」がKDDIの自社サイトである賜物です。

 一方、EZ Book Land!ではユーザーへのアプローチに関して、EZ Music!とは少々違います。前回のエントリーでも書いたとおり情報が紙書籍に偏っていて、かなり物販を意識したものになっています。また、紙書籍とEZブックは別々に検索窓が用意され、同時に両方検索することはできません。
 要因はやはり紙書籍とEZブックのタイトル数の差、また物販サイトを書店の丸善が担っているということが大きいと思われます。

 個人的には高機能になった携帯電話や携帯向けサイトを多く利用する人にはEZブックのほうが向いていると思っています。何より、紙書籍はケータイ通販を利用してその場で購入はできても、その場で読めるわけではありません。EZ Book Land!にはそのあたりも意識して展開してもらいたいと思っています。
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by masaki_graffiti | 2005-05-09 12:41 | 電子書籍について
EZ Book Land! 雑感(前編)
 4月21日に始まった「EZ Book Land!」。毎週木曜日に更新らしく(GWはお休みだったようですが)、徐々に新しい情報を加えています。Flashを利用したメニューは、各カテゴリを本の栞を模したものとなっており、なかなか趣きあるものになりました。
 このEZ Book Land!開設に際して思うところもいろいろありましたので、それを書き記しておきたいと思います。

 まず最初に強く感じたのは「電子書籍よりも紙の書籍の情報に偏りすぎている」ということです。もちろん、私自身が電子書籍に強く興味を持っているからこそ、そういう印象が強いというのは否めません。ただ、「デジタルコンテンツ販売と物販の連携」の先駆けである「EZ Music!」と比べてもデジタルコンテンツ販売へ力を注ぐ割合がかなり低く感じられます。

ITmedia 神尾寿の時事日想:「EZ Book Land!」に見るauコンテンツ戦略の真意より
 auRecords、そして今回のEZ Book Land!を見れば分かるとおり、auはパッケージ販売という物販の上位に、低価格・大量消費型のデジタルコンテンツ販売というレイヤーを被せようとしている。これは新たなプロモーションと販売の連携モデルであり、これまで別々の流通であったデジタルコンテンツと物理パッケージをシームレスに統合するものだ。今どきの言葉を使うなら「通信と物流の融合」である。
 こちらにも書かれていますように物販の上位にデジタルコンテンツを置くものと私は思っていたので、それに見合った情報量となるものと思っていたのです。ところがEZブック(電子書籍)関係の情報は開始1週間後の初めての更新のときにわずかに提供されただけでした。

 情報を提供する側にたってみますと、まず「au Books」で提供される紙書籍が45万タイトル。一方EZブックは7千タイトル強ですので、紙書籍と比べますと強くプッシュできるタイトルの絶対数は少ないでしょう。いま世間で話題の書籍は当然紙の書籍のほうが多く、ニュース性の高い情報を載せるとなるとEZブックの割合は低くなります。
 そして、EZ Book Land!を立ち上げるにあたって、提携したのは出版社(つまり版元)ではなく、書店の丸善。当然紙書籍販売への配慮があったのだと思います。

 こう考えてきますとEZ Book Land!での紙書籍への注力は仕方ないとも思えてきます。しかし、このままでは電子書籍はやはり憂き目を見つづけるということになりかねません。
 これまでのエントリーでも述べていますとおり、私は電子書籍が「眠っている書籍購買層」を開拓する可能性があると考えていますし、また出版界にとってのメリットも小さくないと思っています。そういう意味で、EZブックも、より強力に推し進める必要があるでしょう。

 後編では「EZ Music!」や着うた/着うたフルとの比較をしながら、EZ Book Land!のあり方を考えてみたいと思います。

※ 05:20頃 一部加筆しました。
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by masaki_graffiti | 2005-05-07 02:40 | 電子書籍について
共存と独立
前回のエントリーについて、詳細がわかってきました。

auのキャンペーン紹介サイトによると(アクセス方法はこちら)、
本のことを「知る」「買う」「読む」がケータイでできる総合サイト「EZ Book Land!」が4月21日にオープン!

どうやらEZ Music!と同じように、au Recordsの書籍版au Booksというサイトを同時に立ち上げ、電子書籍と紙の書籍の両方を検索&購入できる総合サイトになるようです。
総合サイトを立ち上げることで、電子書籍への理解を出版社に促すこともできるかもしれません。ある意味、紙の書籍との共存をKDDIは選んだ、とも言えそうです。
電子書籍が印刷物の売上を侵食するのかどうかを確かめる良い材料ができるのではないか、そして確かめた結果如何では出版社が書籍の電子化に積極的になる可能性もあるのではないかと思います。

一方で共存とは全く違った動きも発生しています。
「出版の危機を救え」――金太郎、ネット配信に挑む
「サラリーマン金太郎」の新作がネットで登場する。作者の本宮ひろ志さんは「出版界から干される覚悟」で楽天と直接契約をし、ネット向けに新作を書きおろした。

こちらは出版社は全く関わらずに展開していく模様。現在の出版界における革新のなさに漫画家、本宮ひろ志さんが自身が抱いた危機感を直接楽天の三木谷社長にぶつけて実現させたとのこと。
本宮さんと楽天という強力なタッグで行なう、ということに大きな意味があるのだと思います。
実は作家さんの書き下ろし作品を電子書籍で展開というのは既に行なわれています。かなり有名な作家の方もやっているのですが、なにぶん配信会社の知名度の低さが足を引っ張っていました。
今回の本宮&楽天電子出版というニュースはテレビのワイドショーでも取り上げられており、電子書籍そのものの認知度を押し上げる可能性も秘めているかもしれません。
本宮さんの熱意が他の漫画家だけでなく出版社を動かすことも大いに考えられます。

共存と独立、手法は全く異なるものですが、どちらも出版界を揺るがす出来事に違いありません。今後の出版界の動きに注目しましょう。
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by masaki_graffiti | 2005-04-12 05:16 | 電子書籍について
携帯は電子書籍の本命ではない
去年の夏という古い記事ですが、ITmediaの「電子書籍の本命は、実は携帯?」について。
 KDDIによると、電子書籍のプラットフォームとして携帯を見た場合、携帯性でPCや専用機に勝り、ユーザー属性でPDAや専用機より優れ、市場規模でPCをも凌ぐ。PCに対しては「本って机に座って読むもの?」、PDAは「ギア好き男性の愛好品」、専用機は「持っているのは関係者だけ?」と手厳しい評価。

↑この部分に多くの人が反論・意見などをブログに書かれています。

私は携帯電話は電子書籍の本命ではなく入り口、むしろ“読書への入り口”と考えるほうが妥当な気がします。

飯島愛 著「PLATONIC SEX」は単行本で170万部も売ったのに、昨年5月にどこでも読書でケータイ版が発行されると半年で1万件のダウンロード(PDFファイルの記事)を達成したそうです。
これはプラスアルファの読者を得たと言えると思います。
作品が作品なだけに書店販売員と面と向かって会計することに抵抗があった、といった方がケータイ版に流れたとも考えられます。
そういったケースを除いても、本を購入するということは意外に障壁が多く、「読みたいと思うけれど買うとなると面倒」と感じていた人も多いでしょう。

電子書籍の本命など、まだ語る段階ではなく、あらゆる方法で書籍購買層を拡げて、そこからようやく電子書籍の本命というものを探る段階になると思います。

3月15日追記:
つまり携帯電話から電子書籍の世界に足を踏み入れ、ここから専用端末なりPDAなり、好きな端末を選ぶというひとも少なくないのではないでしょうか。
もちろん携帯電話で十分という人もいるでしょう。私もその一人です。
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by masaki_graffiti | 2005-03-12 05:52 | 電子書籍について
携帯電話の電子書籍はそれほどまでに良いのか
このようなタイトルをエントリーすると、今後このブログが意味を成さなくなるのではないかと、若干危惧しておりますが、このテーマは避けて通れない気がしますので・・・。

結論から申し上げますと、「読みやすさ」という側面においては紙の書籍のほうが良いと断言できます。しかし「親しみやすさ」という側面では、もしかしたら携帯電話の電子書籍のほうが上かもしれません。

読書における「読みやすさ」というものは様々な要素を含むと思います。フォント(書体)の美しさ、段組みによる一行の長さ、好きなだけいくつでも栞が挟めるという便利さ、などなど・・・。これらは携帯電話の画面の大きさや解像度、点灯した画面に文字が浮かび上がるという(紙と比べた場合の)不自然さ、栞の数が限定されるなどのソフト・ハード上の制約を考えた場合、紙の書籍にはかなうはずがありません。また、「ページをめくる」ということを予め考えて構成された作品も紙の書籍では数多くあるでしょう。

一方、「親しみやすさ」ですが、ここでは人と書籍の時間的距離のことを指しています。つまり購入のしやすさ、あるいは可搬性の高さ、読書という行為のしやすさ、などです。携帯電話の電子書籍は言うまでもなく書店や図書館に行く必要はありませんし、携帯電話を持ち歩いている人であればいつでも本と一緒に居られますし、電車に立って乗車しているときも片手はつり革を掴みながら読書ができます。

私はこの時間的距離の短さが非常に気に入っています。多少読みにくいと感じるところがあっても、私の読書する機会が断然得やすくなるからです。

ちなみに、私は紙の書籍を否定するわけでもなければそれを愛用している人を否定するわけでもありません。ただ、これまで書籍を手にする機会を得にくかった人に電子書籍をお勧めしたいですし、また、常用のカバンに必ず本が一冊入っている人にも、出先で思いがけず読み終わってしまったときの「持ち歩ける予備用本棚」として電子書籍をお勧めしたいです。

私は、携帯電話の電子書籍とは「本にとって代わるもの」ではなく「読書という行為を補佐・促進するもの」であると思います。
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by masaki_graffiti | 2005-03-08 05:10 | 電子書籍について
ケータイ版電子書籍に至ったワケ
私はあるとき「物語」に無性に飢えていました。
物語を楽しめるものとして、書籍、DVD、テレビ、ゲームなど様々なものがあるわけですが、どれも私にとっては不都合な点がありました。

DVD、テレビ(または録画したビデオ)などはある程度堪能しようと思うと2時間ほどの時間がかかりますし、見るとなれば一気に見たくなり、途中でやめられません。またDVDレンタルや録画(我が家は現在もビデオテープです。テレビにEPGは付いているのですがビデオデッキと連動できません)の手間もやや面倒に感じます。現在の私の環境では、家でしか楽しめないのも不都合といえます。

次にRPGなどのゲームですが、初めのエントリーでも書きましたように週末にはMMORPGをパソコンで楽しんでいるものの、これは(特に私がプレイしている作品は)物語を楽しむというのではなく、友達とスポーツをするような感覚でコミュニケーションとゲーム(試合という意味での)を楽しんでいるので、物語を読んだときのように想像をかき立てられるものではありません。
またPCおよびゲーム機のRPGはひとつの物語としての単価が高い(もちろん付随する価値がいろいろあるのは承知しています)のと、いつなんどきでも中途でやめられる(セーブできる)とは限らない、というのがネックです。

そういった意味で書籍は上記に挙げたものの中ではもっとも私の理想に近いと言えます。持ち歩けますし、いつでも栞を挟むことが可能ですし。
理想に近いには近いのですが、結局私は書籍を選択しませんでした。といいますのは、ネット通販があるので購入の手間は幾分省くことができるものの、購入から手にするまでタイムラグがあります。また、私は普段カバンというものを持ち歩きません。一製品としてカバンそのものは嫌いではないのですが、軽装を好み、財布、鍵、タバコ、ライター、携帯電話をあちこちのポケットに入れて手ぶらで出かけます。よって「書籍を持ち歩く」ということを習慣化させるのが難しかったのです。

そこで携帯電話で読む電子書籍に至ったわけです。
その場で購入でき、即読むことができる。
携帯電話は普段から持ち歩いているのでそれ以上の荷物にならない。
いつでも読むことができて、すぐに終了(and自動でしおりが挟まれる)できる。

こうして私のきまぐれ読書生活が始まりました。
「読書離れ」などと言われて久しいですが、私のように「本を読むのは嫌いではないし、むしろ好きだけれども、持ち歩く、もしくは買いに行くのが面倒」という“書籍購買者予備軍”は意外に多そうな気がします。
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by masaki_graffiti | 2005-03-03 05:07 | 電子書籍について